市民対応イヤ? 札幌市職員、内定辞退高止まり(北海道新聞)

国家公務員の募集拡大も背景

 収入が安定し、転勤もほとんどなく、「優良就職先」として道内の大学生から人気が高いとされてきた札幌市職員の内定辞退率が近年、高水準で推移している。2018年春採用の職員(大卒一般職)の辞退率は、過去10年で最高の28・5%、19年春採用も27・1%(10日現在)に上る。市民対応業務を嫌う傾向に加え、道内採用の国家公務員などを選ぶ内定者が多いことが要因とみられる。

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 市が今年6月に行った19年春採用の筆記試験には1444人が申し込み、1244人が受験。2次面接を経て155人が合格した。しかし、42人が採用を待たずに辞退を申し出た。

 転勤を嫌い、内定辞退率が6割前後で推移する道職員ほどではないものの、増加傾向なのは国家公務員の採用抑制が数年前から緩和され、募集を拡大していることが背景にある。国家公務員一般職(大卒程度)の道内採用試験の合格者は12年度の127人から18年度は363人に増加した。

 市が08~17年度の内定辞退者270人に理由を尋ねたところ、国家公務員総合・一般職への採用が42%と最多で、裁判所事務官20%、国家公務員専門職17%、道庁など他の地方公務員8%が続いた。

 国の官庁は、道内では札幌にしか出先がないところも多く、道内採用なら原則転勤がないケースも多い。一方、市職員の事務職は採用後、原則区役所などに配属され、生活保護や福祉、水道料金徴収などの市民対応業務を3~4年担当する。公務員予備校関係者は「クレーマーが多いとのイメージもあり、煩わしい市民対応業務を避け、専門性の高い国家公務員を志す学生も少なくない」とみる。

 こうしたことから、市は本年度の内定通知書に市長の手紙を同封したり、学生向けインターンシップ(就業体験)を開催したり、公務員志望者の囲い込みに取り組んでいる。市人事課は「市民生活に身近で、多様な市役所業務のやりがいを知ってもらいたい」としている。

北海道新聞

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